マーベル・ファクト・ファイルのレビューというか感想

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今年2月に試験販売された「マーベル・ファクト・ファイル」の全国販売がはじまった。長年デアゴスティーニに貢いでいるオタクとしてはワクワクがとまらない。実は試験販売で8号まで購入済みだが、改めてこれがどんな本なのかを原典である英語版のレビュー記事をいくつか要約しつつ紹介してみたい(各セクションの紹介とか全何号とか総額いくらかみたいな話は公式サイトを見れば誰でもわかるので割愛させていただく、っていうかそんな内容のブログしか見つからなくて自分で書くことに)。

 

pissedoffgeek.comのレビュー

http://www.pissedoffgeek.com/2013/03/09/marvel-fact-files-review/

コミックファンなら、キャラクターを取り巻くストーリーが膨大な長さになりうることをご存知だろう。スパイダーマンのように何十年もシリーズが続く作品の場合、そのすべてを読破するのはかなり大変だ。そうしたキャラクターの概要やスタッフについて簡潔にまとめた情報があれば、もっと深く掘り下げて楽しむきっかけにもなる。マーベル・ファクト・ファイルはそんな用途にはうってつけだ。

今週発売された第1号はマーベルコミックのファンから見ても素晴らしい出来だ。読むべき内容はたっぷりあり、中にはあなたが知らなかったことも書かれているだろう。ファクト・ファイルにはマーベルの世界や作者、多くのキャラクターとストーリーについて、マーベルファン、特に新しいファンが楽しめる適度な分量の情報が掲載されている。ウルヴァリンの生い立ちの記事を読むのはとても楽しかった。もちろんウルヴァリンの人生のすべてのエピソードが記されているわけではないが、ウェポンX、シルバーフォックスのストーリー、そして折り込みページでは彼の強さと弱さが紹介されている。

 

thegeektwins.comのレビュー

www.thegeektwins.com

マーベル・ファクト・ファイルは「究極のマーベル百科事典を作る」ことを目的とした週刊の分冊百科だ。もちろんネット上にもマーベルの情報はあふれている。しかしこれほどの規模のものは滅多にない。このシリーズはマーベルのコアなファンのために、マーベルのコアなファンによって執筆された。このマガジンは一大プロジェクトであり、大勢のスタッフが参加している。 マーベル・ファクト・ファイルはマーベルのファンには不可欠な資料であり、とてもお勧めできる。唯一の問題は、このマガジンを購入できるのがイギリスとアイルランドだけ、ということだ。すぐにアメリカでも発売されることを望んでいる。

 

編集者リチャード・リーのインタビュー

www.comicbookandmoviereviews.com

「マーベル・ファクト・ファイルの企画に際してはまず、各セクションに収録するキャラクターの膨大なリストの作成がおこなわれ、その後で各号に掲載する記事を決める会議がおこなわれた。6〜8名の編集者、デザイナーが会議室に集まり、知恵を絞った。そして恐ろしいほど巨大なスプレッドシートが完成した。そこにはすべての記事の一覧が並んでいるが、変更もできた。ライターや編集者は記事を作っている途中に新しいアイデアを思いつくこともあるからだ」

 

といった感じで英語圏の上位のレビューサイトではおおむね好評な感じだ。ここからは個人的に思ったことを書いていくと、マーベルの最大の魅力は人間味豊かな(欠点のある)キャラクターだと思う。それを掘り下げた解説書は日本でも出ているが、入手困難だったり、内容が薄かったりとどれもイマイチだった。 しかし今回のファクトファイルは全部集めれば6千ページ、かなりマイナーなキャラ(1号ではバンディット)までフォローされている。また、ウルヴァリンキャプテン・アメリカのような重要キャラには何ページも割かれており、情報量もほかの本とは比較にならないほど多い。

 

1号ではウルヴァリンの記事が6ページ(折り込みをカウントすると8ページ)あり、生い立ちや過去の改造の経緯、シルバーフォックスとの悲恋が紹介されている。細かいネタだが、二次大戦中にキャプテン・アメリカと一緒にブラックウィドウを救ったなんて記述もあり、すんごい懐かしい。幼いナターシャに「おじさま」とか呼ばれてたっけ……と思いつつ、古いX-MENを掘り出して読み返す羽目に。

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 (マーヴルスーパーコミックスのX-MENの該当シーン。ナターシャのことを「プリンセス」と呼んでる小っ恥ずかしいおっさん)

 

それに基地やメカの図解など、ほかの本にはない興味深い内容も多い。バクスタービルの図解が日本語で見れる日が来るとは思わなかったし、X-マンションの間取りなんか昔のコミックや解説本を思い出して懐かしい気分だ。結論としては、マーベルファンなら楽しめるし、特に資料集とか副読本が好きな人間にはたまらん内容ではないかと。まあ上級者で英語バリバリできる人は無理に日本語のを買う必要はないかもだが、英語版よりは多分、紙質も良いと思われ。

 

お気に入り度(5段階):☆☆☆☆☆